1. 総合ランキング
総合ランキングで北京が首位、上海が第2位、深圳が第3位
北京が総合ランキングで上海を抑えて第1位となったのは、「社会」大項目のパフォーマンスで上海を大きく上回ったことによる。しかし、北京は「経済」大項目で上海と比べてやや遜色があり、「環境」大項目のパフォーマンスでは上海より大きく下回っている。
深圳は総合ランキングで北京、上海に続く第3位となった。深圳の優位性は「環境」大項目と「経済」大項目に表れている。特に「環境」大項目では深圳がランキング第1位を獲得した。新興都市である深圳は、「社会」大項目のパフォーマンスでやや遜色がある。
広州は総合ランキングで第4位、天津は第5位となった。両都市は「社会」大項目と「経済」大項目で各々特色があり、広州は「環境」大項目のパフォーマンスで天津に秀でている。
蘇州、杭州、重慶、南京と武漢は第6位から第10位であり、「社会」大項目と「経済」大項目において、5都市はほぼ上位10位内に入っている。しかし「環境」大項目では、最も順位の高い蘇州でも、ランキングは第20位に留まっている。
2. 環境大項目ランキング
環境ランキングは深圳が堂々第1位、寧徳、フルンボイルがそれぞれ第2位、第3位
深圳は「環境」大項目で首位となった。環境の各中項目指標のパフォーマンスでは、「空間構造」は第3位、「環境品質」は第10位、「自然生態」は第26位である。
寧徳は「環境」大項目で第2位である。福建省にある寧徳はあまり知られていない都市ではあるが、気候は穏やかで、「水資源量」や「森林面積率」、「空気質指数」のいずれの指標も飛び抜けて高い。
内モンゴル自治区フルンボイルは「環境」のランキングで第3位である。北部全域で「環境」大項目の上位20位入りした唯一の都市。森林、草原、空気の清々しさが際立っている。
三亜、上海、南平、三明、汕尾、麗江、福州がそれぞれ第4位から第10位までの都市である。
注目すべきは、総合ランキング上位10都市で、深圳と上海だけが「環境」大項目のトップ10に入ったことである。
3. 社会大項目ランキング
社会ランキングでは北京は首位、上海、天津がそれぞれ第2位、第3位
北京と上海は「社会」大項目で第1位と第2位であった。「伝承・交流」中項目では北京は上海に秀で、「社会ガバナンス」中項目では上海が北京を超えている。「生活品質」中項目では両都市は伯仲している。
天津、杭州、広州、重慶、南京、蘇州、武漢と成都が、「社会」ランキングで第3位から第10位までの都市である。この8都市の偏差値の差はそれほど大きくはなく、偏差値が最大の天津が69.4で、最小の成都が65.5となっている。
「伝承・交流」中項目指標は天津、広州、重慶が優勢で、「生活品質」中項目では杭州、蘇州が秀でている。
4. 経済大項目ランキング
経済ランキングは上海首位、北京と深圳がそれぞれ第2位、第3位
上海と北京が「経済」大項目で第1位、第2位。「経済品質」と「発展活力」の2つの中項目では上海が秀でているが、「都市影響」指標では、北京が突出した首位である。
深圳、広州、天津と蘇州は「経済」大項目で第3位から第6位である。深圳は「経済品質」と「発展活力」の両中項目指標で上位であり、広州は「都市影響」指標でのパフォーマンスが目をひく。
杭州、重慶、南京、成都は「経済」大項目で第7位から第10位となった。この4都市の偏差値に大きな違いはないが「経済品質」中項目では重慶がより優れて第4位である。「都市影響」指標では杭州と成都が比較的よく、各々第5位、第9位となった。