
〈中国都市総合発展指標2023〉ランキング
〈中国都市総合発展指標〉(以下、〈指標〉)は、中国の297都市を対象とし、環境、社会、経済の3つの側面(大項目)から都市のパフォーマンスを評価したものである。〈指標〉の構造は、各大項目の下に3つの中項目があり、各中項目の下に3つの小項目が設けた「3×3×3構造」になっており、各小項目は複数の指標で構成されている。これらの指標は、882のデータセットから構成されており、その31%が統計データ、35%が衛星リモートセンシングデータ、34%がインターネットビッグデータから構成されている。この意味で、〈指標〉は、異分野のデータ資源を活用し、五感で都市を高度に感知・判断できる先進的なマルチモーダル指標システムである。


(1)総合ランキング
〈指標2023〉総合ランキングのトップ10都市は順に、北京、上海、深圳、広州、成都、杭州、重慶、南京、天津、蘇州となっている。これら10都市は、長江デルタメガロポリスに4都市、珠江デルタメガロポリスに2都市、京津冀メガロポリスに1都市、成渝メガロポリスに2都市と、4つのメガロポリスにまたがっている。
総合ランキング第11位から第30位は順に、武漢、廈門、西安、長沙、寧波、青島、鄭州、福州、東莞、無錫、済南、珠海、仏山、合肥、瀋陽、昆明、大連、海口、貴陽、温州の都市である。
総合ランキング上位30都市のうち、25都市が「中心都市」に属している。中心都市とは4直轄市、5計画単列市、27省都・自治区首府から成る36都市である。つまり、総合ランキングの上位30位以内に7割近くの中心都市が入っており、中心都市の総合力の高さが伺える。
総合ランキングについて、詳しくは「【シンポジウム】メガロポリス発展を展望:中国都市総合発展指標2023」を参照。

(2)環境大項目ランキング
環境大項目ランキングは8年連続で深圳が第1位を獲得した。上海が第2位、広州が第3位となった。
〈中国都市総合発展指標2023〉環境大項目ランキングの上位10都市は、深圳、広州、上海、廈門、海口、北京、珠海、東莞、三亜、武漢であった。
環境大項目ランキングで第11位から第30位にランクインした都市は順に、福州、成都、杭州、汕頭、重慶、仏山、南京、普洱、舟山、中山、長沙、温州、萍郷、茂名、寧波、南平、貴陽、竜岩、泉州、蘇州であった。

(3)社会大項目ランキング
社会大項目ランキングでは北京と上海は8年連続で第1位と第2位、広州は7年連続で第3位をキープしている。
〈中国都市総合発展指標2023〉の社会大項目ランキング上位10都市は、北京、上海、広州、成都、深圳、杭州、重慶、南京、天津、西安となっている。
社会大項目ランキングの第11位から第30位は、武漢、長沙、鄭州、蘇州、廈門、済南、青島、瀋陽、寧波、福州、無錫、合肥、珠海、ハルビン、長春、大連、貴陽、昆明、南寧、石家荘であった。

(4)経済大項目ランキング
経済大項目ランキングは8年連続で上海がトップ、第2位は北京、第3位は深圳となった。
〈中国都市総合発展指標2022〉の経済大項目ランキング上位10都市は、上海、北京、深圳、広州、成都、杭州、蘇州、重慶、天津、南京となっている。
経済大項目ランキングで第11位から第30位にランクインしたのは、武漢、寧波、青島、西安、東莞、無錫、長沙、鄭州、廈門、仏山、済南、合肥、福州、大連、瀋陽、昆明、温州、常州、長春、煙台であった。

