〈中国中心都市&都市圏発展指数〉は、〈中国都市総合発展指標〉の派生指数として、4大直轄市、22省都、5自治区首府、5計画単列市からなる36の中心都市の評価に特化したものである。同指数は、これら中心都市を、全国297の地級市以上の都市の中で評価し、10大項目と30の小項目、116組の指標からなる。包括的かつ詳細に、中国中心都市の高品質発展を総合評価するシステムである。
鄭州市は、「中国中心都市&都市圏発展指数2020」の総合第15位にランクインした。同市は2019年度より順位が1位上昇した。
河南省の省都・鄭州市は、河南省の中北部、黄河の中流と下流の境界に位置し、中国中部地区の重要な中心都市であり、人口約1,260万人を抱えるメガシティである。
同市は、古来より交通の要衝であり、航空・鉄道・道路の3つの交通手段からなる交通ネットワークの巨大交通ハブを形成している。2022年現在、同市には2つの空港ターミナル、航空路線162本、鉄道6駅、主要鉄道2路線、高速鉄道路6線、鉄道22本、自動車道11本、BRT37本を有し、〈中国中心都市&都市圏発展指数2020〉における「広域中枢機能」では、「航空輸送」は全国10位、「陸路輸送」は全国7位の地位を誇っている。
同市は華夏文明の重要な発祥地であり、国家的に有名な歴史文化都市でもある。市内には、世界文化遺産が2項目、15ヶ所存在し、83の国家重点文化遺産保護単位、97の省レベル文化遺産保護単位、208の市レベル文化遺産保護単位、6つの国家レベル無形文化遺産を有している。日本では、「少林寺建築群」が存在する都市、といえばピンとくる方が多いだろう。
また、同市東部に建設中の150万人都市「鄭東新区」の設計には、日本を代表する建築家、黒川紀章氏の案が採用されている。「鄭東新区」の設計案は2003年に実施された国際設計コンペによって決定されたもので、黒川氏は計画面積1.5万ヘクタールのマスタープラン、およびCBD地区の詳細設計を担当している。生態回廊や水路都市などの人間と自然との共生を基本コンセプトとする計画案は、現在フェイズ1が完成しており、同市の新たな未来が築き上げられている。
中国中心都市&都市圏発展指数2020
中国中心都市&都市圏発展指数2019
中国中心都市&都市圏発展指数2018
中国中心都市指数2017