【ランキング】世界で最も港湾コンテナ取扱量が多い都市はどこか? 〜2020年中国都市コンテナ港利便性ランキング

雲河都市研究院

■ 2020年世界で最もコンテナ輸送を行なった国は?


 新型コロナパンデミックでサプライチェーンと海運は世界的に大きな混乱を生じ、現在に至ってなお収まってはいない。その影響で2020年世界のコンテナ取扱量は-1.2%減であった。これに対して、中国はゼロ・コロナ政策が奏功し、社会活動がいち早く正常に戻ったことでコンテナ取扱量も1.2%成長を実現させた。

図1 2020年世界における国・地域コンテナ取扱量ランキングトップ30

出典:UNCTADデータベースより雲河都市研究院作成。

 図1が示すように、2020年の国・地域別港湾コンテナ取扱量ランキングで見ると中国は圧倒的な第1位である。同トップ10は順に、中国(大陸)、アメリカ、シンガポール、韓国、マレーシア、日本、アラブ首長国連邦、トルコ、ドイツ、中国香港となった。

 図2が示すように、これら10カ国・地域の港湾コンテナ取扱量の世界シェアは59.8%に達し、さらに同ランキング上位30カ国・地域を見ると、そのシェアは86.5%に達している。つまり、この30カ国・地域は世界のコンテナ取扱量の9割弱を担い、グローバルサプライチェーンが最も活発に作動している。

 とりわけ中国(大陸)は、世界港湾コンテナ取扱量におけるシェアが30.1%に達し、群を抜いている。第1位の中国と10位の香港を合わせたコンテナ取扱量は、2位から12位(香港を除く)のアメリカ、シンガポール、韓国、マレーシア、日本、アラブ首長国連邦、トルコ、ドイツ、スペイン、インドの10カ国合計を上回る。東京経済大学の周牧之教授は「この数字は中国がグローバルサプライチェーンの中核的な存在である実態を捉えている」と分析する。

図2 2020年世界における港湾コンテナ取扱量の集中度

出典:UNCTADデータベースより雲河都市研究院作成

■ 2020年世界で最も港湾コンテナ取扱量が多かった都市は?


 図3で港湾コンテナ取扱量を都市別に見てみると、世界における2020年の都市港湾コンテナ取扱量ランキングのトップ30には、アジアの都市が21も含まれている。特に中国は、香港、高雄を含み12都市もランキングされている。周牧之教授は「アジアの時代を彷彿とさせる順位である」と語る。

 同ランキングのトップ10に絞ってみると、順に上海、シンガポール、寧波―舟山、深圳、広州、青島、釜山、天津、香港、ロッテルダムとなり、トップ10都市のうち、中国は香港を含み7都市(寧波と舟山をひとつにカウント)がランクインしている。コンテナ輸送における中国の圧倒的なパワーが浮かび上がる。

 同ランキングトップ30の中で、中国以外には唯一アメリカが複数の都市をランクインさせている。それは17位のロサンゼルス、19位のロングビーチ、20位のニューヨーク―ニュージャージーである。なお、日本は21位の京浜港(東京―横浜―川崎をひとつにカウント)だけがランクインした。

図3 2020年世界における都市港湾コンテナ取扱量ランキング

出典:World Shipping Council、〈中国都市総合発展指標〉データベースより雲河都市研究院作成

■ 2020年中国で最もコンテナ港利便性が高かった都市は?


 グローバリゼーションが加速する中、サプライチェーンの根幹である港湾機能は、国や都市にとって極めて重要な機能である。〈中国都市総合発展指標〉では、港湾機能を評価する「コンテナ港利便性」を採用し、毎年各都市でモニタリングを実施している。

 「コンテナ港利便性」は、都市における港湾へのアクセスおよび港湾処理機能を指数化した指標であり、都市中心部から港湾までの直線距離やコンテナ取扱量等のデータを合成し、独自に利便性を算出している。

 図4が示すように、「2020年中国都市コンテナ港利便性」のトップ10都市は、順に、上海、深圳、寧波、青島、天津、広州、廈門、日照、蘇州、舟山となり、第1位の上海の突出ぶりが著しい。

 2020年には、上記トップ30都市で唯一、大連のコンテナ取扱量がマイナス成長に陥った。新型コロナウイルス禍で、中国の大多数の港湾都市がコンテナ取扱量のプラス成長を実現させた背景には、製造業輸出力の強靭さが窺える。

図4 2020年中国都市コンテナ港利便性ランキングトップ30都市

出典:雲河都市研究院『中国都市総合発展指標2020』より作成。

■ 特定の港湾都市に集中するコンテナ輸送


 図5が示すように、「2020年中国都市コンテナ港利便性」のトップ5都市が中国全体の港湾コンテナ取扱量に占める割合は52.1%、同トップ10都市は70.1%、さらに同トップ30都市の割合は89.0%にも達している。中国のコンテナ輸送が特定の港湾都市に高度に集中している実態が浮き彫りになった。

図5 2020年中国都市における港湾コンテナ取扱量の集中度

出典:雲河都市研究院『中国都市総合発展指標2020』より作成。

 図6は「2020年中国都市コンテナ港利便性」を地図化したものであり、港湾ごとにすべての都市に対して計算を行った結果から、トップ10都市の結果を可視化している。矢印の色、長さ、太さは利便性の大きさを示し、値が大きくなるほど矢印の色が赤く、太くなり、値が小さくなるほど色が青く、細くなるようグラフィック処理した。

 周牧之教授は、「可視化した都市コンテナ港利便性の地図を見ると、中国のコンテナ輸送、そして世界のコンテナ輸送が如何に長江デルタ、珠江デルタの両メガロポリスに集中しているかが分かる。その背後にはグローバルサプライチェーンの巨大な産業集積がある」と解説する。

図6 2020年中国都市コンテナ港利便性ランキングトップ10都市分析図

出典:雲河都市研究院『中国都市総合発展指標2020』より作成。

日本語版『【ランキング】世界で最も港湾コンテナ取扱量が多い都市はどこか? 〜2020年中国都市コンテナ港利便性ランキング 』(チャイナネット・2022年7月12日掲載)


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